闘技場プレイを楽しむ上で、どうしても外せないのが、闘技場ログの見方です。ただ漫然と「勝った~、負けた~」と見ていないで、もっと分析チックな視点でながめてみないと、勝利にはおぼつきません。そこで、どういう視点で闘技場ログを見たらいいのか、解説してみましょう。
システム 件名 〇〇〇と×××の競技結果 受信日時 06-04 12:26 攻撃側:〇〇〇 レベル:24 性別:女 種族: ヒューマン 生命値:7900/7900 物理攻撃:799 物理防御:633 物理爆発:4.2% 魔法攻撃:755 魔法防御:264 魔法爆発:0.2% 敏捷:28.% 防御側:××× レベル:20 性別:男 種族: エルフ 生命値:7900/7900 物理攻撃:123 物理防御:525 物理爆発:2.0% 魔法攻撃:879 魔法防御:510 魔法爆発:2.0% 敏捷:19.% 戦闘の詳細報告: 戦闘開始 ふと見ると、〇〇〇は目から一筋の光線を×××に向けて発射した。それはまるで稲妻のようであった。気がつくと×××は倒れ、大量の血が流れていた。 ×××は1167ポイントのダメージを受けた。 ×××は何か呪文のようなことをブツブツと呟いた。その瞬間、〇〇〇が黄金の光に包まれたと思いきや真っ黒な雲が無数の霊魂の光に変わり〇〇〇めがけて飛んで来た。 〇〇〇は770ポイントのダメージを受けた。 〇〇〇が全身の力を込めて地面を叩いた。ドンッという大きな音と同時に激しい振動が起こり、×××は立っていられなくなった。 ×××は1224ポイントのダメージを受けた。 ×××は右手の長剣で〇〇〇の攻撃を受け止めながら左手の鞭で〇〇〇を攻撃した。〇〇〇が身につけていた兜は鞭に弾かれ、遠くへと飛んで行ってしまった。 〇〇〇は765ポイントのダメージを受けた。 〇〇〇は大声で何かを叫びながら剣を振りかざし×××に向かっていき、×××は急いで斧で防御したが腕に大きな衝撃が走った。 ×××は1185ポイントのダメージを受けた。 ×××は槌を取り出し、〇〇〇の肩を攻撃した。その大きな衝撃により〇〇〇の体は吹っ飛んだ。 〇〇〇は763ポイントのダメージを受けた。 〇〇〇が銀色の槌を振りかざした瞬間、パチパチという音と共に×××の盾に命中した。 ×××は1163ポイントのダメージを受けた。 ×××は右手の長剣で〇〇〇の攻撃を受け止めながら左手の鞭で〇〇〇を攻撃した。〇〇〇が身につけていた兜は鞭に弾かれ、遠くへと飛んで行ってしまった。 〇〇〇は769ポイントのダメージを受けた。 〇〇〇は念力で金槌に魔力を込めた。金槌はまるで生きているかのように×××に飛んで行き×××の胸に当たった。 ×××は1124ポイントのダメージを受けた。 ×××は大声で何かを叫びながら剣を振りかざし〇〇〇に向かっていき、〇〇〇は急いで斧で防御したが腕に大きな衝撃が走った。 〇〇〇は891ポイントのダメージを受けた。 〇〇〇は槌を取り出し、×××の肩を攻撃した。その大きな衝撃により×××の体は吹っ飛んだ。 ×××は1186ポイントのダメージを受けた。 ×××は〇〇〇にある魔法をかけた。その瞬間、〇〇〇の体から赤色の光が放った。 〇〇〇は759ポイントのダメージを受けた。 〇〇〇が呪文を唱えると×××の足はまるで重い鉛の塊に縛られているかのように固まってしまった。逃げようとも足が全く動かない。これ以上全くなす術はなかった。 ×××は1175ポイントのダメージを受けた。 競技終了! [〇〇〇] 生命値:7900 ダメージ:4717 [×××] 生命値:7900 ダメージ:8224 あなたの英雄「〇〇〇」が勝利しました。闘技場ポイント20獲得。 賞金:484獲得。 経験値200獲得
こういうログがあるとしましょう。これをまずこういう順番で見ていきましょう。
これがまず一番重要ですね。最初にどっちが勝ったのか確認します。
次に相手との力の差を見ます。これを見るには、「 競技終了!」で勝った方の英雄を基準に生命値とダメージを見ます。今回の場合、○○○ですと、「 [○○○] 生命値:7900 ダメージ:4717」ですから、×××より「大体、1.6倍強い」ということが分かります(生命値÷ダメージ)。まずこれを見ないと「自分が闘うに足る相手か」が客観的に測れません。この比率を「相対強度」と呼びます。
ます相対強度を見て、相手の強さを確認しましょう。しかし、これはあくまで目安であって、この数値が絶対、というわけではありません。本当にバランスを計算された相手だと、1.2以下なのに絶対に勝てない、ということもあります。
なお、相対強度を測るときは「攻撃回避やクリティカルが発生していないログ」でないと意味がありません。
次に戦闘の詳細報告を見ます。どんな攻撃が起こったのかは特に関係ありません。「いくつダメージが与えたのか」を中心に見ていきます。まずは基本的なデータを知っておきましょう。ここは次の点をチェックします。
闘技は先攻が絶対に有利です。ですから、まず、どちらが先攻なのか、ちゃんと確認しましょう。
何回クリティカルが発生したのか確認しましょう。通常攻撃の1.5倍以上のダメージを与えた回数をカウントします。
攻撃回避が発生した回数を確認します。
これらを統計データとして持っておけば、より戦績の分析を行うこともできます。最低でも自分の英雄が1試合平均何回のクリティカルや攻撃回避を発生させたかは知っておくと、設計変更のヒントになります。
勝つには勝つだけの理由、負けるには負けるだけの理由があります。ただ闇雲に闘っていては時間と手間の無駄です。そのため、勝因や敗因をつかんでおきましょう。そのためには英雄のパラメータ解析を行います。パラメータを見る際、次の点を注意します。
当然、この三大要素が相手をすべて上回るのが理想です。そうなると相対強度は、ほとんど1.5を越えるようになるでしょう。1.2~1.5というのはこの中で2つの要素が上回っている場合が多いでしょう。
体力というのは、相手のステータスを最も計算しやすいパラメータです。(生命値-そのクラスのセット補正の生命値-100)÷100というのが、相手の体力のステータス値です。
なおG鯖では生命値のセット補正が、クラスに適する防具セットシリーズが上がるごとに、150ずつ増加します。ということは、クラスが上がるごとに50ずつ半端な値が出るのが普通です。もし、そのクラスにおいて50の端数が合わない場合は、体力補正の装備(迅速の指輪等)を付けているか、降級している可能性(または下のクラスの防具セットを使っている可能性)があります。
火力というのは、当然高いほうがいいのですけど、相手の防御力によってある程度相殺されます。相対有効火力(クリティカルを除いた実際のダメージの平均値)から、相手の防御力(火力-相対有効火力)を計算しておきましょう。
相手に勝つ最低条件は、相対有効火力×10が、相手のHPを越えなければいけません。実際にはクリティカルの発生を考慮に入れると、相対有効火力×12ぐらいまでが発生する最大火力です。
しかし、攻撃回数が10回までいくというのは非常に稀です。多くの闘技では攻撃7回までに勝負が決まってしまうことがほとんどですので、相対有効火力×7~9ぐらいで相手のHPを削るだけの火力が必要です。逆にいうと、「それぐらいの火力で抑えておく」というのも、設計する上での大きな注意点です。
この考え方は、相手の攻撃を受けきる場合も有効です。最低でも相手の相対有効火力×7以上、理想を言えば相対有効火力×9以上の体力が必要、ということになるでしょう。
闘技においては速度というのは最も重要なパラメータです。速度は敏捷ステータス1につき0.5%上がります。
敏捷が30%未満のときは、敏捷÷0.5で相手の敏捷のステータス値を知る事ができます。なお敏捷というのは、英雄の基本ステータス+装備の敏捷属性のステータス+装備のセット補正+ペット・乗り物の敏捷属性のステータスの合計です。
敏捷が30%を超えたとき(敏捷ステータス値60以上)は、30%までしか表示されません。その際、どうやって相手の実際の敏捷を知るかというと、「敏捷というのはステータス1につき同時に物理防御を+5」しますので、英雄のパラメータの物理防御から逆算します。物理防御というのは、装備の物理防御の合計+敏捷ステータスの合計×0.5です。
相手がどんな指輪を装備しているかを知るには、物理爆発、魔法爆発の発生確率を見ます。
相手が防具セットを降級しているかどうかを知るには、次のように調べます。
装備クラス | +6 | +7 | +8 | +9 |
プラス | 49 | 56 | 63 | 70 |
スペシャル | 112 | 126 | 140 | 154 |
マスター | 189 | 210 | 231 | 252 |
レジェンド | 280 | 308 | 336 | 364 |
では、これらを元に、サンプルでの勝因・敗因の分析を行ってみましょう。
×××が○○○に勝てるようになるには、次のような条件が必要です。
このように勝因、敗因を分析することで、より詳細な強化の方向を探ることができます。単に「過剰強化、命!」ではなくて、冷静に相手との戦力比較をすることが、勝利への近道です。