自転車は店で買ったらそのまま乗って帰れるけど、原付の場合はそうはいかない。最低でも3~4日は待たさせることになる。というのも、買った店に次のことをやってもらわないといけないからだ。
当然、ナンバーがないと公道を走れない。市役所などで原付の車両登録してナンバーを発行してもらうことになる。なおナンバーを管轄しているのは原付(125cc以下)の場合は市区町村の役場、軽二輪以上は陸運局である。
原付のナンバーは排気量によって色が違う。
通常のナンバープレートは四角か台形だけど、地方によっては独特な形のナンバープレートを用意している所もある。
俺は松山に住んでいるので、実はうちのマグナ50には雲形ナンバー(通称・くもくもナンバー)が付いてる。店で「普通の四角と雲形、どちらにします?」と言われたので、即座に「雲!」と言ってしまった。結構珍しい形なんで、ツーリングして駐車場に停めてると、他県の人が写メ撮っていったりすることもある。まあ、これは一種の「ご当地カスタム」といってもいいかもしれない。
公道上を走る自動車やバイクは、すべて自賠責保険に強制的に加入しないといけない。これはショップで代行してくれる。事故を起こした時に自賠責保険に入ってないと、人生終わっちゃうかもしれないからね。*1
保険期間 | 1年 | 2年 | 3年 | 4年 | 60ヶ月 |
保険料 | 7280円 | 9420円 | 11520円 | 13580円 | 15600円 |
自賠責保険に加入すると、その有効期限を記したステッカー(保険標章)をくれる。これをナンバープレートに貼っておく。期限が迫るとショップから更新のお手紙がくるので、ちゃんと手続きしておくこと。もし未加入や保険期間が切れた状態の原付を運転していると、「50万円以下の罰金or1年以下の懲役」+「違反点数6点(免許停止処分)」が課せらる。つまり、免停で乗れなくなっちゃう、ってこと。
ナンバー取れて自賠責に加入すれば、一応、公道を走れる。しかし、これではまだ不十分なので、次のこともやっておく。
自賠責では相手方の対人補償しかしてくれないので、自分のケガや対物補償、また被害に遭ったのに相手側が無保険だったなんて時のために、任意保険に加入しておく。任意、とはいうものの、個人的には任意保険に入れないなら、原付を維持するのは難しいと思う。*2
任意保険は保険会社によってそれぞれ金額や補償内容が違うので、複数の保険会社の資料を比較して、検討しておくといい。最近では、バイク保険といった商品名で、ロードサービスなどの特別なサービスが付加されている場合もある。
なお任意保険の場合、21才未満とそれ以上では保険料が違う(21才未満の方が高い。若い人ってますます免許取りづらいよねえ)ので、ファミリーバイク特約が使えるなら、それを利用するのもいいかもしれない。
もし同居している家族(本人を含む)が自動車の任意保険に加入している場合はファミリーバイク特約を付けることができる。費用としては6000円ぐらいから。自動車とバイクを持っている場合は、かなりお得になる。
ただし、ファミリーバイク特約の場合は搭乗者傷害保険がついていないので、別に人身傷害補償保険か傷害保険に加入しておく方がいい。
まあ何にしろバイクに乗ると、いつ事故に遭うか分からない。万一に備えて、備えだけは万全にしとく必要がある、と個人的には思う。特に事故の示談交渉なんて素人では無理なので、プロに任せた方がいいんじゃねえかな?
任意保険まで入っておけば、まあ普通の事故には対応できると思う。しかしやっかいなのが盗難。*3最近ではバイクの盗難が増えているので、余裕があれば盗難対策も行っておきたいところだ。
ただしバイク盗難保険は車種によって制限があったり、メーカーや販売店が独自にやってることもあるので加入できるかどうかは注意が必要だろう。
盗難に遭うとほとんど返ってこないし、返ってきたとしても傷なしで帰ってくることはまずない。どうしてもバイクが大事なら、GPSによる追跡サービスを利用するのも手だ。
盗難対策についてのカスタムは、また後で詳しく紹介するね。
金の話が出たついでに書いとくけど、原付(原付1種)を維持するのに年間で次のような費用がかかる。
年間約2~3万円ってとこ。原付だと車検や重量税が必要ない(必要になるのは排気量250cc以上)ので、維持費は大排気量車に較べてずいぶん割安ということになる。
原付は簡単に免許とれるし維持費も安い。しかし免許を持つと不意の出費があることがある。
それは「スピード違反による反則金」である。原付1種の法定速度の上限は30km/hだが、油断をしているとこれぐらいの速度はすぐに超えてしまう。その時、交通取締にぶつかると、反則金である。
スピード超過 | 違反点数 | 反則金の額 |
15km未満(~45km/h) | 1 | 6000円 |
15~20km(45~50km/h) | 1 | 7000円 |
20~25km(50~55km/h) | 2 | 10000円 |
25~30km(55~60km/h) | 3 | 12000円 |
30km以上(60km/h~)だと、反則金ではなくて、刑事罰の対象となる(6月以下の懲役、過失の場合は3月以下の禁錮 又は10万円以下の罰金)。また違反点数も6点以上なので、一発免停ということになる。
公道上は交通法規を守って走りましょう、安全のためにも、お財布のためにも。
そう考えるとトータルの維持費の面で一番お得なのは「原付2種」というのが多くの人の意見である。
もちろん、燃費の面でも大排気量車より優れている場合が多いのは言うまでもない。まあ原付免許と違って、最初に免許(普通自動二輪小型限定以上)取るための費用がそれなりに必要*4だが、費用面で最も賢い選択をしたいなら原付2種がベストの選択といえるかもしれない。*5